2017年04月08日

駄句の山にはダイヤが光る

「子規は自分の俳句をおろそかにしなかった。
『金持ちは一銭でも無駄にしない』と言ってね。
どんな句でも捨てないで書きとめていましたよ」。
子規の高弟・高浜虚子の言葉である。

子規がいかに自らが生み出す俳句のすべてを
愛(いつく)しんでいたかを物語る。
確かにそうだ。
拙句もその名の通りつたないものがほとんどだ。
しかし、パソコンには駄句が
「俳句命」のフォルダーに山ほども蓄えてある。
新聞に採用されなくても一年後には作り直して投句するのだ。

恐ろしき昭和を見たり昼寝覚(ひるねざめ)  朝日俳壇1席

は当初

恐ろしき昭和を見たり明易し

だった。
明け方の夢を詠もうとしたのだ。
しかし昔日の日本兵がテレビで
「昼寝をしてもビルマのジャングルの夢を見る」と述べていたのを聞いて、
打座即刻に「昼寝覚」とした。
駄句がダイヤモンドに変わった瞬間である。
 
恐らく子規も書き留めておいた句を、
時々引っ張り出して推敲していたに違いない。
今はパソコンにしまっておけば、
「検索一発」で昔の駄句が出てくる。 
posted by 蕪村顕彰俳句大学 at 00:00| Comment(0) | 俳壇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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