2017年04月12日

俳談

吉井勇作詞・中山晋平作曲の
《 ゴンドラの唄 》は森繁久弥が哀調があっていい。
しかし黒沢明監督の映画「生きる」のなかで、
末期がんの市役所の課長・志村喬が
公園でブランコに乗って歌った姿も印象的だった。

いのち短し 恋せよ少女(おとめ)
朱(あか)き唇 褪(あ)せぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを


今は胃がんくらいでは早期発見すれば滅多に死なないが、
戦争直後までは死に至る病だった。
だから往年の名画のなかで
「明日の月日はないものを」が利いてくる。
今公園に行くと老夫婦の散歩ばかりが目立つ。
皆仲睦まじい感じだ。
朝の散歩だから“訳あり”の散歩はまずない。

冬麗の二人ここには誰も来ぬ   産経俳壇入選

という感じの散歩を1度はしてみたいものだ。
しかし怖くて出来ない。 
posted by 蕪村顕彰俳句大学 at 00:00| Comment(0) | 俳壇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする